【最新更新日　：　2003年02月08日 土曜日 21:45:57】

『もったいない』

山口昭 著 ダイヤモンド社 刊

３Ｒ思想と、もったいない精神

・アメリカ・モンタナ大学のジャミール・ブラウンソン博士は言う。
　「自然環境の破壊が進み、いまや地球は危機的な状況にあります。いまは人工衛星で地 球全体を見ることができるから、破壊の現状はすぐにわかるのです。全世界の人が、自 然と物を大切にしてよい環境をつくるように心掛けなければ、地球は完全に駄目になっ てしまうでしょう。そうならないためには、乱開発をやめ、持続可能な開発に切り替え ると同時に、身近なところでも、３Ｒ運動の実践が必要です。
　３Ｒとは、Ｒｅｄｕｃｅ（減らす）、Ｒｅｕｓｅ（再利用）、Ｒｅｃｙｃｌｅ（リサイ クル）のことです。要するに自然を大切にするためにムダをはぶこう、という思想なの です」

常識よさらば

・札幌に出て、木の事業家になるための修行をはじめてからは、・・・北海道建設業界の常 識、北海道林産業界の常識、そして戦後日本の常識と闘うことになった。
　屋根は三角という常識。
　冬は寒いから我慢するのが当たり前という常識。
　指名願いは当たり前という常識。
　冬は仕事をしないという常識。
　家は下請け、孫請けがつくるものという、タテ割り分業の常識。
　家は熟練職人がつくるものという常識。
　木造建築は十五、二十年しか持たないという常識。
　小径木や間伐材は捨てるのが当たり前という常識。
　住宅に化学材料を使うのは当たり前という常識。
　大量生産、大量販売、大量消費という常識。
　機械と化学は万能という常識。
　核家族は当たり前という常識。
　自然は“支配”できるものという常識。

・改革者、革命家は、常に異端から出発するものです。

・北海道の自然を守るためには、何が大切で、何が無駄なのか。
　北海道の人間を守るためには、何が大切で、何が無駄なのか。
　北海道という地域を守るためには、何が大切で、何が無駄なのか。
　私は、北海道の自然、人間、地域を守るために、残された生涯を賭ける覚悟である。

あとがき

・大前研一著『異端者の時代』
　「異端者と言っても、『昭和の古い秩序』から見て異端者なのであって、『平静の新しい 秩序』や世界システムとの整合性から見れば、これらの人はまさに『正統派地球人』な のだということは、ほどなく万人に分かるだろう」

以上

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